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第4回CAMR認定講習会 ベーシックコースのお知らせ【脳卒中を中心に】

 CAMR(カムル: Contextual Approach for Medical Rehabilitation)はシステム論を基にした日本生まれのリハビリテーション・アプローチです。学校で習う「問題の原因を探してそれにアプローチする」(原因解決アプローチ)に対して「問題発生の状況を理解して、その状況を変化させるアプローチ」(状況変化アプローチ)です。
 学校で習う「原因解決アプローチ」は非常に有効な問題解決手段ですが、原因が不明だったり、解決困難だったりするとすぐに行き詰まってしまいます。たとえば脳卒中などでは運動障害の原因は、脳の細胞が壊れて麻痺が生じることです。だからといってリハビリで麻痺を治すわけにはいきません。つまり原因がわかったからと言って、原因を解決することはできません。
 一方「状況変化アプローチ」は問題解決に、原因を必要としません。そしてそれは皆さんの回りにいるベテランでやり手のセラピストが無意識に行っている方法にとても近いのです。
 そんな「状況変化アプローチ」の治療方略を身につけることができれば、これまでとは段違いに問題解決能力が高まり、患者さんのパフォーマンスを改善したり、問題を解決したりすることができるようになります。
 その結果、仕事が面白くなりますよ!(^^)

 観察者の視点から、運動システムの視点へ
 学校で習う問題解決の視点は、運動システムの観察者の視点です。観察者として外部から運動システムを眺めます。そのため、目に見える皮膚で囲まれた身体が運動システムであり、目に見える運動の形でシステムの作動を判断します。たとえば運動分析では「股関節外転・外旋」などと見た目で運動の形を表します。
 システム論を基にしたCAMRの特徴は、観察者ではなく運動システムの内部の視点から運動システムの作動を見ます。こんなことを書くと意味がわからないかもしれませんが、やってみると簡単です。運動システムの内部から見ると、運動の形は見えませんので、運動が課題達成においてどんな働きをしているかが見えてきます。そうすると運動の捉え方が変わってきて、アプローチも自然に変わってきます。
                  記
日 時 2019年5月19日(日曜日)9時00分-16時00分まで(受付8時30分から) 
場 所 東広島市芸術文化ホール くらら(研修室7) 広島県東広島市西条栄町7-19
    「JR西条駅 徒歩5分」駐車場は近くに市営駐車場(有料)があります。
対 象 理学療法士・作業療法士
募集数 25名
内 容 システム論を基にしたCAMRの基本的な考え方を中心とした講義3時間とそれを基にした技術(状況評価と作動評価)の実習3時間の計6時間です。
受講費 5,000円
申込み方法 以下の銀行口座に受講費5000円を振り込んで下さい。
広島銀行 八本松支店 普通3197626 ニシオユキトシ
その後、oyazin@outlook.jp まで。題名に「CAMR申込み」、本文に「氏名、職種、経験年数、職場、職場住所」を記入してください。確認後お知らせメールを送付します。
責任者 西尾幸敏
インストラクター:尾方恵子・秋山真理子・坂本貴志・柴田邦宏・田上幸生 
アシスタント・インストラクター:山本貴広


CAMR Facebook page: https://www.facebook.com/Contextualapproach

責任者紹介 西尾幸敏
・CAMR研究会代表、元国立呉病院附属リハビリテーション学院 理学療法学科教官、上田法治療研究会理事
・1991年10月から1992年9月までの1年間、アメリカのイリノイ大学に留学。ケシュナー助教授の下、システム論と課題主導型アプローチを学ぶ
・2007年よりドイツのニュルンベルクやブレーメンで開催された上田法講習会で「システム論を基にした治療方略」の講義を3回にわたり担当
・2015年より毎年ドイツから講師を招き、ドイツ徒手療法のMTFT(Manual Therapy & Functional Training)講習会を各地で開催している
・毎年の上田法治療認定講習会 アドバンス・コース講師
・現在、介護老人保健施設にてパートの理学療法士として勤務中 西尾幸敏 著 「PT・OTが現場ですぐに使える リハビリのコミュ力」(金原出版株式会社)(2017年2月出版)